ストレートネックとは?

骨格変形の段階

ストレートネックとは?
ストレートネックとは、本来緩やかな湾曲を持っている首の骨が、負担のかかりすぎによりまっすぐ一線上になってしまい、顎が前に突き出したような姿勢になる状態のことをいいます。

ストレートネックになる主な原因は?

ストレートネックになってしまう主な原因として考えられるものが、4つあります。

●長時間のスマホ操作


ストレートネックは「スマホ首」と呼ばれるくらいなので、スマホが大きく関わっていることが分かりますね。

スマホを操作する時、顔より下にスマホがあるので、自然とうつむく姿勢になりがちです。しかし、その姿勢は頭部の重心を前にかけてしまうことになり、首に大きな負担を与えます。
また、うつむく角度によって、首の骨にかかる負担の大きさが変わってくるとされています。

うつむく角度 首の骨にかかる負担0度 約4~5kg
15度 約12kg
30度 約18kg
45度 約22kg
60度 約27kg

上の表をみると、首が曲がれば曲がるほど、首の骨にかかる負担も大きくなっているのがわかります。こうして首に負担をかけ続けることにより頸椎が本来の湾曲を失ってしまい、最終的にストレートネックになってしまうのです。

●長時間のパソコン作業(デスクワーク)
パソコン作業の際も、モニター画面を覗き込むような前かがみの悪い姿勢になりやすいです。長時間のスマホの操作と同様、首に負担をかけるだけでなく、背骨や骨盤のゆがみの原因にもなってしまいます。
また、前かがみの姿勢は腹筋も背筋も緩み、筋肉が使われない状態になります。その結果、ストレートネックになるだけでなく、筋肉の衰えの原因にもなるとも言われています。

●同じ姿勢での読書
長時間のスマホ操作やパソコン作業と同じです。仰向けに寝転びながらの読書は別ですが、椅子に座ったりしてうつむいた状態のまま読書をすることにより首に大きな負担をかけ、ストレートネックになってしまうリスクが高くなります。

●高すぎる枕の使用
実は、高すぎる枕もストレートネックの原因になっています。
睡眠時、高すぎる枕を使用すると頸椎が圧迫され、首や肩に大きな負担がかかってしまう他、周りの筋肉が緊張してしまいます。その状態が長時間続いてしまうと、寝起きに首や肩の痛みが生じてしまい、結果としてストレートネックになってしまう傾向があります。

注意!ストレートネックが引き起こす悪影響
ストレートネックになってしまうと、一体どのような症状があるのでしょうか。

●無理な圧力が骨や椎間板の変形を引き起こす
ストレートネックになってしまうと、体の約10%の頭部の重みが頸椎にそのまま圧し掛かって来て、圧力を逃がすことが出来なくなりますから、気付かないで1.5~2年くらい放置すると骨の変形や椎間板の変形が始まり不可逆性(治す事が出来ない)の症状になってしまいます。スマホやパソコンを長時間使う人は定期的なチェックをして予防する事が大切です。

●肩こり、首こり
首周りの筋肉が緊張してしまうので、首や肩もこってしまいます。ここで注意してほしいのが、ストレートネックが引き起こす首こりや肩こりは、放置してはいけないということです。普通の首こりと肩こりと違って、首周りに大きな負担をかけ続けているので、症状が悪化すると、軽く咳をするだけで首に痛みが生じることもあります。
●頭痛、吐き気、めまいやイライラ、不眠等の症状
頸椎の負担がかかる位置により、現れる症状が異なってきます。
頸椎の上部に負担がかかると、緊張性の頭痛やめまい、吐き気
などといった症状が現れやすくなります。また、自律神経に支障を
きたしてしまうので、イライラや不眠といった精神面にも症状が現れ
てしまい最悪うつ病まで発展する可能性があります。
●手や腕のしびれやヘルニア
頸椎の下部に負担がかかると、手や腕のしびれといった症状が現れます。
また更に悪化すると、頸椎と頸椎の間にある椎間板※が本来の位置より突き出してしまい、頸椎椎間板ヘルニアになってしまうケースも少なくはありません。
※椎間板とは、椎骨とよばれる脊椎(背骨)を構成している、1つ1つの骨の間に存在する円形の線維軟骨のこと。

あなたは大丈夫!?ストレートネックの簡単チェック方法
実は、ストレートネックかどうかを今すぐ簡単にチェックできる方法があります。気になる方はぜひ、試してみてください。

 

手順1:壁に背を向けて立つ
手順2:「かかと」「おしり」「肩甲骨」の順番で壁にくっつける
ストレートネックの簡単チェック方法
この姿勢ができたら、下記の項目をチェックしてください。

□① 意識せず、自然と後頭部も壁についている
□② かすかに後頭部が浮いているが、少し意識すれば壁につく
□③ 後頭部が壁から離れているが、頑張って意識すれば何とかくっつく
□④ 後頭部が壁から離れすぎていて、どんなに頑張っても壁にくっつかない
①のあなたは頸椎が正常な状態ですので、ストレートネックの可能性が低いです。

②のあなたは、ストレートネック予備軍です。

③、④のあなたはストレートネックである可能性が高いです。特に④のあなたは、重度の症状である可能性が高いといえます。

2020.05.11