当院の得意分野の治療としてストレートネックの事を皆さんに
もっと知って頂きたくてシリーズで少しずつお伝えしていきます。
本来頸椎(首の骨)は、半径17㎝程度の湾曲があります。それが、
長い間の姿勢の崩れや頸椎の疲労、事故の衝撃などによって、
その湾曲がストレート=まっすぐになってしまう状態をストレートネックといいます。
『ストレートネック』になると、頭部の重心が前に移動してしまうために、
椎骨のタワーの力で支えていた頭を首の筋肉でも支えなくてはならなくなります。
結果、筋肉が緊張し、慢性的な首の痛みや肩こりなどの症状が現れます。
症状が進行すると、椎間板や骨の変形が生じて首の神経を圧迫したり、
傷付けたりします。症状としては頭痛・片頭痛、手足のしびれ、めまい、
自律神経失調症、躁うつ病など様々な症状を惹き起こすことがあります。
厄介なことにお薬では改善しません。
さらに姿勢の崩れにより、首だけでなく身体の様々な箇所に悪影響を及ぼすのです。
身体の姿勢をコントロールするシステムは自律神経の担当です。
私たちは生命活動の中で体を動かします、動くと元に戻す必要もあります、
元に戻すためには基準が必要になります。
この基準になっているのが第一頸椎です。脳がここを身体の中心として捉えていて、
ここが正しい位置に有れば無意識でニュートラルポジション(正しい姿勢)を維持できます。
第一頸椎が歪むと身体の基準が崩れてしまうので、傾いたり捻じれたりしていても
脳がそれを正常ととらえてしまうためにニュートラルポジション(正しい姿勢)に
戻せなくなってしまうのです。
結果として筋肉への負荷や関節への体重負荷にアンバランスな状態が定着してしまい、
時間の経過とともに頸椎や腰椎、骨盤、股関節、膝関節、足関節などに変形性の症状を現します。
高齢者が骨の変形を起こして整形外科に通わなければならなくなるのは若いうちからの
身体のメンテナンスが出来ていないからです。
もし日本でも骨格の検診と定期的なメンテナンスをする習慣が定着すれば年を取って
苦しむ人も少なくなる事でしょう。
椎間板や骨の変形は虫歯と同じで元には戻せません。
現代社会では効率を追求した労働スタイルとして同じ動作の繰り返し的な
仕事が大半となっています。
長時間の前かがみ姿勢でパソコンを操作する、部品の組み立てをする、
食品の調理をするなどの仕事スタイルはストレートネックの大きな要因です。
そもそも同じ姿勢を1時間以上続けることは身体に部分的な負荷がかかり過ぎるのです。
また、高さの合わない枕を使用し続けていると形成されることがあります。
日常から猫背であったり、強制的に顎を引いた姿勢を続けること
(例えばバレエや社交ダンスなど)によっても起こります。
近年では学校と塾での机に向かっての学習時間の増加やゲームのし過ぎなどにより
子供にもストレートネックが多く見られるようになりました。
ストレートネックを判別する簡便な方法は、その場で壁にもたれてみて下さい。
踵、お尻、肩、頭が無意識で壁に着いていれば正常、最初から頭が壁から離れたり、
しばらくして頭が壁から離れるようでしたら疑いアリです。
そして、ストレートネックは放置しておくと時間の経過とともに定着してしまいます。
ここが姿勢を良くするにあたってとっても大切なところなのですが、
姿勢コントロールの仕組みを知っておいて欲しいのです。
私たちの脳の中心に脳幹という部分があります、この脳幹が第一頸椎にくっついています、
第一頸椎と第二頸椎は環軸関節を形成していてここを脳は身体の中心の基準にします。
ですから基準の位置がズレてしまうとそれに合わせるように姿勢が崩れてしまいます。
従って第一頸椎が前にズレると頭が前に出て猫背になります、第一頸椎が右に傾くと
頭が右に傾きます、捻じれると身体も同じように捻じれます。
私たちの姿勢は第一頸椎の状態によって変化するようです。
ですから良い姿勢を保つにはこの第一頸椎を一番最初に正しい位置に戻すことを行わないと、
他のどこに整体を施しても基準点が正しい位置にないのでまたすぐに歪んでしまうのです。
日本ではこの大切な第一頸椎がズレているかどうかを検査してくれる医療機関はほぼ有りません、
ここを正しく矯正してくれる治療院も少ないのが現状です。
ストレートネックが気になる方はホームページの動画をご覧下さい。
Webサイトを公開しました。